2012-11-21 Wed
一月十五日、第一志望洛星中学の合格発表の日だった。車の助手席で、無意識に体が震えているのを感じていた。
結果に全くといっていいほど自信が無かったし、恐さのあまり自分の目で見に行く気にはなれず、正直、逃げ出したい気持ちだった。
振り返ってみると、このような状況におちいった原因は二つ考えられる。
一つは、入試直前のケガだ。統一入試日の一ヶ月前に学校の体育の授業中に右手の親指を骨折してしまった。
幸い字は書けたものの、力が入らず、いつにも増して細く、汚い字しか書けない。
何より、書くスピードが遅くなった。
これは受験生にとって致命的だ。
友達から「骨!」と励ましの言葉(?)をもらったり、先生方にもすごく心配していただいたが、いらだちと不安でいっぱいだった。
もう一つは勉強姿勢だ。
四年生から馬渕教室に通い始め、当初は勉強もスムーズに出来ていた。
しかし、五年生になると、授業も増え、正直塾に行くのが嫌な日もあった。
友達との遊びを優先したこともあった。
後でもっとつらくなることも知らずに。
いよいよ六年生となり、さすがに受験生の自覚をもって頑張ろうと思った。
しかし、「甘え」がしみ付いて集中力が長続きしない。
予習どころか宿題もろくに出来ない状態だった。
夏期講習もそのような感じであっという間に終わった。
入試演習が始まり、時間に少し余裕が出来たが、ペースはあまり上がらない。
入試の直前(二十日程前)になってようやく過去問を必死で解いた。
当たり前だが、過去問は自分の実力や志望校合格に何がどれくらい足りないかを知るのに役立つので、必ず、出来るだけ早めに始めるべきだと思う。
このように反省の多い二年間だったのだ。
話を戻して、合格発表当日、ついに洛星中学の前まで来てしまった。
父は「今さらあれこれ言っても仕方ない。」と、どんどん先へ進んでいく。
僕が講堂に入った時には、すでに三十メートルぐらい前にいた父が、立ち止まり、ふり返って、両腕で大きな○をつくっていた。
初め落ちた僕を少しでも笑わせようとしているんだと思ったが、前に進むと掲示板に確かに僕の受験番号「一一九五」があった。
その瞬間、頭の中が真っ白になった、夢ではないかと思った。
横には父の誇らしげな顔、母の涙、妹の笑顔があった。
フワフワした気持ちで階段を上がって合格書類を受け取り、校長先生と握手をした。
やっと実感がわいてきた、「僕、合格したんだ」と。
今回奇跡的に合格することが出来たのは、家族や友達の応援、そして何よりも先生方のご指導があったからだと思う。
馬渕教室の全ての先生方、本当にありがとうございました。
これから心を入れ替えて頑張ります。
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